カンテとマケレレの微妙な違い
エンゴロ・カンテとクロード・マケレレが比較されることは非常に多い。
チェルシーの守備的MF、フランス人、小柄、運動量等似てる要素はかなり多く、プレースタイルもかなり似ていると言われている。
ただ個人的には、カンテとマケレレは若干タイプが違う選手だと感じている。
ポジション的にはマケレレがアンカーだったのに対して、現在のカンテは1つ前のインサイドハーフよやっているが、これは18/19シーズンにチェルシーを率いたサッリの元で、パスワークや飛び出しといった攻撃性能に磨きをかけた影響である。
それを踏まえてもDAZNのレジェンドマッチや昔の映像を見てもカンテとマケレレの違いは微妙にあると思った。
まずそもそも守備的MFは大きく分けて2つのパターンがある。
1つは前に出て人に行くタイプで、球際の強さや、インターセプト能力が求められる。
もう1つが、コースを限定してスペースを埋めるタイプで、動きすぎて中央を空けないことがポイントである。
2人をそのどちらかに当てはめると、カンテは前に出て行くタイプでマケレレは埋めるタイプである。
カンテは鋭い出足を活かしてインターセプトやプレスといったの前の矢印が強い印象。
それにプラスしてピッチに何人いるんだと錯覚するほどの守備範囲が魅力である。
守備範囲が広いということはそれだけ動き回っているいうことなので、色々カバーできている反面、空いてる箇所がある。
マケレレは自分の守るスペースをあまり空けない。インターセプトを狙うというよりは、縦パスに対してサイドバックやセンターバックと一緒に挟み込む守備が多い。
どちらかというと後ろの矢印という印象で、パスそのものをカットするというよりかはパスが出た後に奪うイメージ。
両者ともにどちらもできるので、強いて言えばということである。
攻撃に関しては、カンテは自ら運ぶドリブルができて、自らスペースに走り込むプレーも多く、前への推進力が強い。
攻撃の起点になるパスも出せるし、自らシュートに行くパターンもある。
マケレレは足下のテクニックは高いが、プレーの選択は非常にシンプルで、攻めのパスはそこまで多くはない。
ただ、フリーな選手を見つける能力は高く、要所で攻撃の起点になるパスを出していた。
攻撃もどちらかというとカンテが前の意識が強くて。マケレレはポジションを守ることが多かった。
現在もマケレレがプレーをしていれば、もっと細かい違いを分析できるが、如何せん情報が少ないので大まかな違いしか発見できなかった。
また、現在と昔 では求められる役割は違うので、純粋な比較をすること自体不毛であるが、若干気になったので無理やり比較してみた。