セレッソの堅守の要因を考察
コロナウイルスの影響で中断を挟んだもののJリーグも3節が終了。
その中で強さを見せているのがセレッソ大阪で、ポゼションが上手く試合の進め方も巧みではあるが、何より特筆してるのは守備の堅さ。
後ろに人数をかけて引きこもっているわけではなく、オーソドックスな4−4−2なのにとにかく守備が堅い。
簡単に失点しないから試合のプランも計算しやすい。
間違いなくセレッソの強さを支えているのは守備の堅さであると言える。
今回はそんなセレッソの守備が堅い要因を軽く考えたいと思う。
★直近のスタメン
直近の清水エスパルスの試合のメンバーこちら。
メンバーは昨シーズンからほぼ変わらずで、この試合もボールを持たれて押し込まれることはあったものの、守備組織そのものは破城せず、無失点に抑えていた。
★サイドハーフのプレスバックの徹底
セレッソの守備時の約束事として、相手のサイドをサイドハーフとサイドバックでダブルチームすることである。
相手の最終ラインがボールを持っている時は、ハーフスペースを塞ぎ、サイドに入ったタイミングでプレスバックする。
これは徹底されており、天才柿谷ですらしっかりと戻っていた。
サイドバックが釣り出されることがないため、スペースを空けることがほとんどない。
まずこれが堅い守備の要因の1つ目である。
★無理に出ないボランチ
ロティーナ監督は無理なインターセプトを嫌うのでボランチは奪えないタイミングでは無理には前に出ないで、リトリートで中央を確実に閉める。
まずは攻撃のスイッチを入れさせないで不用意に中央を空けない、
これも徹底されている約束事である。
ただし奪えるとタイミングであればガンガン狩りに行く。
藤田もデサバトもタックルでのボール奪取がそれなりに多いのはそこらへん判断が優れているからである。
★センターバックを中に留めるハーフスペースのカバー
セレッソの中央が強固なのはセンターバックのクオリティが高いことが一番の要因であるが、そのセンターバックをサイドのカバーをさせずに中央での仕事に専念させているのは両ボランチのカバーリングがあるからである。
ハーフペースを中盤が埋めることで、守備が一番強いセンターバックがゴール前に置くことができる。
また、このときに相方のボランチも横にスライドして選手間を空けないのもポイントである。
★中盤のスライドの徹底
先程ハーフスペースの件でも書いたが、中盤の誰かがスライドした時に、スペースと選手間を空けないために、中盤ライン全体が連動してスライドするのもセレッソの守備の良さの1つであるある。
例えばこの場面は柿谷がサイドバックにプレスに行く時の図である。
柿谷が前に出たことで、ハーフスペースのコースが空いてしまうがすかさず藤田が埋める。
それに伴い後の2人もスライドするのである。
スペースを空けないための連動が素晴らしい。
いかがだったでしょうか。
こんな感じで個々の役割をはっきりさせて、その仕事を確実に遂行することで強固なブロックを形成しているのである。
このスペースを徹底的に埋める守備を継続している限り、今後大崩れすることは考えにくく、間違いなく上位争いに加わっていくと思う。
逆にこの守備をどのように崩すのかも楽しみなのでこの先もセレッソの試合に注目していきたいと思う。