CL決勝トーナメント round16 FCポルトVS ユベントス ポルトの守備ブロックについて
今日からまたブログをこまめに更新していきたいと思います。
今季のポルトに関してリーグ戦は全く見ていないので、詳しくは分からないが、CLではわずか1失点の堅守を武器にしている反面、国内ではリーグトップの得点力を誇るチームらしい。
二つのコンペティションで異なる戦い形をしている割にユベントス戦はかなりの堅守だったので紹介したい。
ビルドアップ時に3バック化するユベントス相手の初期配置がこちら
最終ラインが高めに設定されており、中盤とのライン間はかなりコンパクト。
両CBの身体能力が高く、人にもスペースにも強いからこそのハイラインである。
SHはハーフスペースに立ち場合によってはCBにプレスにもいく。
2トップの立ち位置は横並びでユベントスの最終ラインに対して広めに設定。2人の間にパスを通されるときは中盤が前に出てきて対応。
そのときは中盤が縦関係になってスペースのケアも欠かさない。
急造ということもあってかやり方として割とシンプルな4-4-2である。
その上でポルトが守備が並のチームと違ったのは以下の3点
・CFのスペース埋め
・ペルムータ(カバーのカバー)の徹底
・横に広げさせないコース切り
プラス人への守備が非常に素晴らしかった。
まず2トップ対3バックでよくある横からの前進に対して、SHが出て行くが、そのときに大外のコースを消すことを徹底していたのは素晴らしかった。
そうすることでSBが不用意に釣り出されることがなく、最終ラインも中盤スライドの回数が減る事で非常に利にかなっていた。
そのときに効いていたのがCFポジショニングである。
中盤やSHが出たときにしれっと降りてスペースを埋めることで相手ボランチを自由にさせず、かつ安直なサイドチェンジもさせていなかった。
もし見る機会があったらユベントス戦のポルトの2トップの動きをぜひチェックしてほしい。
4-4-2の守備が機能するときはほぼ必ずと言って良いほど2トップが良い守備をしていることが多い。
大外にボールが入るときは、SBはポジションを守り、SHがプレスバックすることが基本。
人に厳しくは行っていたものの出る時と出ない時の明確あルールはしっかりあった。
ただし、右サイドはほぼこのやり方で行っていたのに対して、左サイドはけっこうSBが前に出て対応していた。
その時はぺぺがスライドして、最終ラインには中盤が入ることで対応していた。
SHのプレスバックが間に合わない時の約束事もちゃんと用意していたのは素晴らしい。
最後にペルムータである。
この試合は常にチームとしてそれを意識してたように感じた。
例えば、ボランチが前に出たときはCFが降りたり、SHが絞ったり誰かが空けたスペースには必ず埋める人がいた。
特にカバーされた張本人が、深追いをせずカバーのカバーに入る意識が徹底されていた。
まとめるとポルトの守備は本当に素晴らしかった。
コンパクトなライン間、気が利くCFの守備、的確なコース切り、1人1人のカバー意識
4-4-2のお手本のようなディフェンスであった。
ただユベントスの前がだいぶ停滞していたのもある。
後ろからスペースに抜けてくる選手を捕まえ切れていないことも何回かあった。
それでも最終ラインの深さをとるプレーが素晴らしいので、うまく対応しており、トータルで見ればポルトが勝つべくして勝った試合であった。