墓穴を掘ったマジョルカの5バックシステム マジョルカVSビジャレアル
ビジャレアルが前半のバッカの得点を守り1−0で勝利した試合。
後半マジョルカは自分達の時間を作り押せ押せの展開を迎えたが、惜しくも後1歩届かなかった。
個人的にたらればを言うとしたら、慣れない5バックで行くべきではなかったなということ。
相手が格上で、かつアウェイということで、まず守備から入りたいという狙いは分からなくはないが、守備の人数を増やしたからと言って守備力が上がるとは限らないのがサッカーの難しいところである。
で今回は、具体的にマジョルカの守備の何が悪かったかを書きたいと思う。
★スタメン
マジョルカは先程も書いたように5バック。
ビジャレアルはスタメン紹介では、4−3−3であったが、多分4−4−2であると思う。
ビジャレアルはテクニシャンを多く擁しポゼッション志向もチーム。
右はチクウェぜが外に張り出し、左はカソルラが自由に動き、その空いたスペースに誰かが入ってくるというのが基本である。
★サイドに入った時の守備
カソルラは自由に動くので、中に入った時はモレノが外で受けていた。
あるいは自らが開いてサイドで受けるというのもあった。
右はそのままチクウェぜである。
マジョルカは基本中を閉めるスタンスで、サイドに入った時は、大外レーンの選手がそのまま前に出てきて寄せて、その間にサイドハーフがプレスバックして挟み込むというのがコンセプトであった。
比較的右サイドは対応できていたと思う。
左サイドが微妙で失点はその左サイドを突破されたことから始まっている。
まずラゴ・ジュニオールのプレスバックが遅い。
これは試合を通してそうであった。
次に対応したフラン・ゴメスが一発で交わされてしまった。
後ろから出てきいるのであればその背後のスペースを使われてしまうので、自分が空けたスペースを消しながら寄せるというのがセオリーである。
しかしこの場面では一発で行って振り切られてしまった。
判断が悪いのは確かだがサイドが前に出た時にどこが空くかという周知が足りなかったことも否めない。
でさらにセンターバックのカバーが非常に遅い。
4バックのセンターバックと違って3バックのセンターバックはサイドのスペースカバーは常に意識したいところ。
この場面以外でも、ビジャレアルにサイドを変えられた時にセンターバックのスライドが遅くてハーフスペースがガバガバだったのが多々あった。
結果的に使われてはいないがスライドの遅さは顕著であった。
サイドバックが前に出て守備をするのも3バックのスライドもコースを切るのも慣れてないことをやっているからか墓穴を掘っているような気がしてならなかった。
ちなみに先程書いた”自分が空けたスペースを切る”というプレーをビジャレアルのサイドバックは実践していた。
マジョルカの後ろ3枚に対してビジャレアルの前線は2枚なので、噛み合わない。
その時のサイドバックのコースの切り方が非常に上手かった。
勝負を分けたプレーというよりはあくまで対比として。
マジョルカは後半途中に4バックにして勢いをつけた印象。
まあビジャレアルが受けに回ったからこそということもあるので最初からそうすべきとは言えないが、同じ守備を固めるでも、慣れてない形をする必要があったのかということ。
正直結果論に過ぎないが、個人的にはマジョルカは4バックのあってる気がする。
後は久保を変えるべきでない。贔屓目には見てるがマジョルカで1番上手いのは久保であると思う。