サッカー 守備について適当に語るブログ

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ストーミングについて

 ここ最近、サッカー界ではポジショナルプレーともにストーミングという言葉が多くつかわれるようになった。

最初に使われたのは2017/2018シーズンにサイモン・クーパーという方がリバプールサッカーに対して述べたものである。

それよりも前にそういう概念はあったと思われるが、名前がつけられて言語化されたのはこの時である。

 

多くの人がストーミングについて記述しているので今更感はあるが、改めて紹介したいと思う。

 

ポジショナルプレーがスペースを攻略するのが目的にしているのに対して、ストーミングは時間を攻略することに重きが置かれている。

 

簡単に言うと、シンプルに前にボールを入れて、仮に相手に奪われたとしても、すぐに奪い返して、そのままゴールに向かってしまおうという考え方である。

出来るだけ速く相手陣地に人とボールを送りこむというイメージである。

 

ポジショナルプレーといえば一番マンチェスターが有名である。彼らもボールを奪われた後は、即時奪回を目指し、いい奪い方ができれば、当然ゴールに向かうわけであるが、ボールを奪う目的はボールを支配下に置くためである。

彼らのコンセプトはボール持っている限り点を取られることはないということで、自分たちのターンにして落ち着かせるための奪取である。

もちろんゴールが狙えればすぐに狙う。

 

一方のストーミングはボールを奪われることも前提でゴールを奪い行くためにあえて、混乱を自分達から作りに行ってるいる。

流れとしては、ボールを持ったらできるだけ少ない手数で相手の背後にボールを送って、仮に奪われてもそのままプレスをかけて、奪い返すというのを繰り返すことになる。

 

★ストーミングのデメリット

 

ここも多くの人が挙げていることではあるので、今更であるが、まず体力の消耗が激しい。

奪ったらすぐに前に行き、すぐにプレスをかけないといけないのでかなりのインテンシティが要求される。

ただこれに関しては、ストーミングを採用しているライプツィヒなんかは若手を積極的に起用するなどの工夫をしたり、そもそもスタミナがある選手を積極的に起用すればある程度は解決できる。

 

問題は、相手に引かれて背後のスペースを消された時。いわゆるボールを持たせれた時である。

ストーミングはあえて秩序を乱すことが目的なので、相手に引かれた時点で秩序ができてしまっているので、当然成立しない。

割と弱点は明確なので、チームを強くすることは可能かもしれないが、ずっとそれだけでは戦って行くのは難しいかもしれない。

 

★今後のストーミングの可能性

 

今後ストーミングを運用して、力をつけるチーム上位に食い込むチームは出てくると思われる。ただチームが強くなり、リスペクトを受ける立場になるとそれだけでは勝てなくなる。

2019/2020シーズンのリバプールはストーミングサッカーからポジショナルなプレーも取り入れて、どちらもできるハイブリッドなチームに進化した。

今後はベースをストーミングに置きながらも相手の出方に合わせて、プランBで戦えるチームが増えててくるはずである。

結局時代の変化に伴い新しい戦術や概念が出てくると思うが、万能な戦術というものは存在しない。相手の対策に対してさらに対策をするという流れはいつの時代も変わらない。