シティVSバーンリー 蹴らせてもらえないバーンリーとポジショナルなシティ
繋ぐチームVS蹴るチーム、最先端の戦術VS古代の戦術。
この試合はある種、対局なスタイルを信条とするチームの異種格闘技的な要素があった。
一見シティはゴリゴリフィジカルで押してくる相手を苦手としてるのではないかというイメージを抱きがちであるが、実際は違った。
むしろ、バーンリーにとってシティは最悪の相手と言っても過言ではなかった印象。
それらも含めて今回はプレミアリーグマンチェスター・シティVSバーンリーの試合の気になった部分を書きたいと思う。
毎回言っているが、レビューではありません。
★スタメン
バーンリーは4−4−2で、先程もちらっと書いたが、戦術はロングボールをシンプルに前線に当ててセカンドを拾う、あるいはサイドからシンプルに放り込むいわば古代のサッカーである。
ただし、思考停止でただ適当に前にボールを蹴り込む訳ではなく、ちゃんと戦術的に工夫がほどこされている。
中央の深い位置で放り込んでも流石に普通に跳ね返されてしまう。
そのために入れるポイントをサイドバックに設定し、そこにいい形でボールが入るまでは絶対に放り込むことはない。
で、サイドハーフが中に絞って、相手のサイドを中に引きつけてサイドを空ける。
かつロングボールが入った時にセカンドボールを拾える位置というのもポイントである。
★入口を塞いだシティ
バーンリーに対してまず最初に考えるのはロングボールの競り合いそのものに勝ってしまうパターンとセカンドボールを回収しようというパターンのいずれも出口を塞ぐやり方である。
ただシティはそもそも蹴らせないという入口を塞ぐ戦い方を選んだ。
選んだというかやっていることはいつも通りハイプレスだが、サイドバックに入った時に縦のコースを切ることは徹底されていた。
センターバックに素早くプレスをかけることで時間を与えずかつサイドに誘導。
サイドバックにプレスに行くときは蹴らせないコース切り。
角度を作らないと放り込みはやってこないということはスカウティングであったと思うし、これでバーンリーはやりたいことをやらしてもらえず。攻撃が窒息してしまった。
★ライン間を守りにくい4−4−2
バーンリーはターゲットの数とセカンドボールの回収を考えたら、1トップより2トップの方が断然いいし、クロス中心の攻撃を考慮するとサイドは2人必要であるためシステムは必然的に4−4−2になってしまう。
4−4−2はシティのようなライン間をついてくる相手にはかなり不向きである。
シティとやる格下チームで多いのは5バックにして5レーンに選手をしかっり配置して、かつライン間を狭くするドン引きサッカーであるが、バーンリーはどうしてもそれができない。
それで攻撃が窒息してしまうとシティに色々好きなことをやられてしまう。
★左サイドの攻撃
で、先程も書いた左サイドの攻撃である。
この3人の特徴は全員中でも外でもプレーできるということ。
だからレーン間の出し入れがスムーズであった。
その中で特に良かったのがフォーデンが少し低い位置から裏抜けをする動きをして、ボランチとサイドバックを引っ張ることをやっていたこと。
その結果中のシルバが浮くという場面が何度もあった。
そこは比較的外に張ることが多いスターリングとの違いを見せれていたと思う。
まとめるとジンチェンコ中に入る→フォーデン相手ディフェンスを引っ張る→シルバ中が空くという流れである。
以上がこの試合で特に気になったことである。
勝負を分けたポイントというよりかは個人的に気になったことである。
まあこんな感じでプレミアリーグ多めで試合を振り返りたいと思う。