ダビド・ルイスについて 両足で蹴れるセンターバックの有効性
先日のノースロンドンダービーは非常に残念で、それについての内容は前回の記事で触れたので、今回は別のことについて話します。
ダビド。ルイスはスパーズ戦でもちょいちょいミスはあったものの、アーセナルの最終ラインの中では群を抜いてビルドアップが上手い。
高精度のロングフィード、運び出し、縦パスどれを取ってもモノが違う。
その中でもルイスは両足を使えるのが非常に魅力である。
右足でも左足でも状況に応じて起用に使い分けることができるのである。
センターバックは前線に比べてそこまでプレッシャーを受けるわけではないので、常に利き足にボールを置ければ、両足で蹴れる必要性はそこまでないだろうという見方がほとんどである。
ただ個人的にはそうは思わない。
両足を使えるとビルドアップでかなり違いを作れると思っている。
というわけで今回は両足を使えるセンターバックの有効性について書きたいと思う。
★常に味方に優しい回転
両足を使える第一のメリットはまず、常に相手から遠ざかるアウトスイングの回転をかけたパスを出せる点である。
相手から遠ざかる回転は、味方からすると自分に近づいてくるので、その分ルックアップしてしながらトラップすることができる。
あるいは寄せられていても回転がかかっていることで数センチではあるが、回避することができる。
逆に前のスペースが空いている時はインスイングの回転をかけてボールを前に進めることができる。
些細なことではあるが、回転がかかった軌道が少し変わるだけで、視野の確保がしやすくなるのだ。
その状況に合わせて必要な回転をかけることができるのは両足キッカーの利点である。
★タイミングを逃さないとギリギリまで持てる
両足で蹴れると、ボールがどの位置にあっても持ち替えずにパスを出せるので、味方の動き出しのタイミング逃さない。
左にあるボールを右に持ち替えるとその分、余計なタッチをすることになり味方がいい動き出しをしていても見逃すことになる。
ちなみにだが、前線と違って最終ラインではミスが即失点に繋がるので、慣れてない逆足でチャレンジすることはほとんどない。
ミスしそうであればキーパーに下げるか前に蹴り出すか利き足に持ち替えるかがほとんどである。
要するに逆足が蹴れないとパスを出せるタイミングでもやめてしまうことが多いにあるということである。
タイミングを逃さないということは、さらに相手に寄せられていてもギリギリまで待つことができるということに繋がる。
普通の人なら利き足に持ち替えるか繋ぐのを諦めてしまうタイミングでもすぐにパスを出せるので、味方がいい状態になるのを待つことが可能になるというわけだ。
★左右両方への持ち出しをかけれる
両足が使えれば単純に、蹴りやすい方を考えずに空いてる方に自由にドリブルすることができる。
右足でしか蹴れないから右に持ち出して角度が狭くなっていくという場面はよくある。
両足に自信があれば、空いているところを使うことができる。
以上のことから、両足でビルドアップができるダビド・ルイスはかなり優秀であるし、チームをとてつもなく助けていることがわかる。
確かになんだかんだごまかすことはできるかもしれないが、両足を使えることでかなりビルドアップの質が変わってくる子がわかっていただけたらいいなと思っている。
そんなダビド・ルイスを褒め称える記事でした。