アーセナルリーグ戦再開後に期待することその2 右サイドの攻撃〜ぺぺの活かし方
その1に引き続きアーセナルのリーグ戦再開後に期待したいことを書きます。
★右サイドの攻撃 サイドバックの立ち位置
アルテタが監督になってから左サイドの攻撃が武器になっている一方、右サイドの攻撃まだ手付かずの印象。
現在の右サイドの攻めのパターンとして、突破力のあるぺぺをサイドにあえて孤立させ、左のジャカからのロングフィードで展開か、エジルがハーフスペースでボールを引き出して前を向いてチャンスを作るしかない状況。
序盤は元々中盤をやっていたナイルズを内側に絞らせて、偽サイドバック的なことをやらせていたものの、最近はベジェリンかソクラティスが起用されているので、どちらかというと外に開くサイドバックになっている。
ちなみにエジルに縦パス入れれる問題は市の3で触れるのでここでは記述しない。
話を戻して、まず問題がサイドバックとぺぺのプレーエリアが被っているということ。
上の図はELのオリンピアコス戦セカンドレグのワンシーンの図である。左サイドはサカが外のレーンを使って、オーバメヤンが中を使う仕組みができているが、右サイドは完全に被ってる。
これだとどうなるかというと、下のようになる。
ちょっと画質が悪くて申し訳ないんですが、黄色の矢印の選手が、黄色丸のベジェリンとぺぺに対して、どっちにも行けるポジションとることができるようになる。要するに2人を1人で見れてしまう状況を作れてしまう。
仮にベジェリンが外をオーバラップすると矢印の選手もプレスバックしてスペースが消えてしまうため、ぺぺを隔離している意味がなくなってしまう。
今の状況だと、ベジェリンが使いたいスペースとぺぺが使いたいスペースが被ってしまっていて、効果的な攻撃ができていない。
これを打開するには3つ
①ぺぺが中でベジェリンが外
②ベジェリン偽サイドバックのぺぺ外(シティのウォーカー中ベルナルド外みたいな感じ)
③べジェリン最終ラインの位置まで下がる。
→相手のサイドハーフがベジェリンマークするために前に出て、ぺぺとの距離が空き、プレ
スにいけなくなる。orベジェリンがフリーになる。
それぞれを考察する。
★ぺぺのタイプ
突破型のウイングは大きく分けて2つのパターンに分けられる。
スピードぶっち切り型とテクニックかわし型。
スピードぶっち切り型の代表はオランダのロッペン。スピードと緩急を活かして相手を振り切ってシュートもしくはクロスに持っていくタイプ。このタイプはスペースを必要するため、あえて孤立せた方が活きる。
テクニックかわし型の代表は極端にいうとメッシ。ベルナルド・シウバもそう。飛び込んでくる相手をテクニックで逆をとってかわすタイプ。2人3人相手がきても問題なくボールを扱えるタイプなので、隔離する必要はなく、むしろ味方が近くにいる方がプレーしやすい。
で、一見ぺぺはスピードがあってぶっち切り型タイプに見えるが、過去の映像だったり、今シーズンの試合を見るとかわすドリブルの方が上手いし、スピードで振り切るプレーはほぼ見せてない。
個人的な意見だが、隔離するより中の方が活きると思う。
それらを踏まえて先ほど①②③を考察すると。
①はあり。その時はエジルが中央のレーン
②はベジェリンがそもそも中盤の経験がなく未知数なのと、ぺぺを隔離するメリットがあまりないから微妙。
③はベジェリンがフリーになったところでフィードがとびきり良い訳ではないので、あまりチャンスになりにくい。ただぺぺが空けば、エジルとの絡みは期待できるので、②よりはいい。ぺぺが空くということは相手がベジェリンを警戒してるということなので、それが起こりにくいとは思われる。
これは全部個人的な意見なので、実際のところはやってみないとわからないが、いずれにせよ右サイドの攻撃は停滞していることは確かなので、ここをアルテタがどのように修正してくるのかは非常に楽しみである。