ロングスロー戦術について〜ロングスローは武器になります
ロングスローはとても有効な戦術である。
ストーク・シティにロリー・デラップというロングスローの名手がいて、彼は人間発射台と呼ばれていた。その名の通り、矢のようなスローを投げ、プレミアリーグの舞台で幾度なくチャンスを作り、その何割かは得点を生み出していた。
彼は元々槍投げの学生チャンピオンにも輝いたことがある強肩の持ち主であり、40メートルの飛距離を投げることができた。そのため、ニアだけでなく、ファーサイドにも投げることができた。
彼の才能は特別だとして、少しばかり肩の強いサッカープレイヤー全国にも多々いるであろう。しかしスローインを練習してもサッカーが上手くないと意味がないということで、その才能を磨かずに終わってる人が多いのではないか。
しかし、それは非常にもったないない。
スローインもたくさん鍛錬を積めば元々もっている才能をさらに伸ばすことができる。
それはセットプレイのキック極めることに等しい。
ではなぜスローイン戦術がそこまで有効なのかを紹介したいと思う。
★正確性
ボールを足ではなく、手で扱っているため、より性格に味方に届けることができる。
コナーキックは中で合わせる以前にキッカーが正確にボールを届けないと、いかなる動きも意味をなさない。
スローインであれば正確性は担保されているので中での合わせ方に専念でき、計算しやすい。
★クリアの難しさ
スローインはキックに比べてスピードは出ないので、ドンピシャであったとしてもシュートの威力が出にくい。要するに一発で決まりにくいということである。
ただこれは逆にいうと、ディフェンスとしても一発でクリアしきれないということである。
一発でクリアできないということは、ペナ内で混戦を作り、どっちに転ぶか分からない、いわゆるカオスの状況を作り出すことができる。
ディフェンスとしてはこれは非常にストレスである。
なぜなら、計算された守備ブロックとは関係なく失点のリスクを負うからである。
★頻度の多さ
スローインの最大のいいところはこれ。
コナーキック、フリーキックに比べて頻度が多いこと。試合を通して一回もないことはそうないし、スローインを嫌ってコーナーに逃げることもないので、必然的に回数は多くなる。
ディフェンスとしてはコーナーキック以外にもセットプレイのピンチがくるのは非常にストレスでプレッシャーである。
回数が多ければ得点のチャンスは広がる。
以上の理由から、スローイン戦術は非常に有効だし、生まれ持った強肩があれば、極める価値は十分にあると言える。
ポゼッションを志向しているチームでも、ロングスローを投げれる選手がいれば、戦術に取り入れることも可能である。
一芸を極めるという意味でもスローインは立派な武器なので、ぜひトライしてみてほしいと思います。